この手の事は、ガチってるうちはまとめてる暇があったら練習するし、 熱が冷めた人は特にモチベがなくて書かないのであまり情報がまとまってないのかな、 と思ったので書いてみることにしました。*1
前提として
記事の目的
この記事の目的は、「この文字列はこう打て!」という種々の最適化を紹介することではありません。 私は最適化に関しては語れるほど詳しくないですし、 そもそも私は完全固定運指ではあったもののいわゆる標準運指からは微妙に外れているため、 私にとって効果的だった最適化が他の方にも有用とは限りません。
典型的な最適化例については「タイピング 最適化」で検索すればいくつかの記事が引っかかるのでそちらにお任せするとして、*2
この記事では15年間無最適化で生きてきた人間が
- なぜ最適化を導入しようと思い、
- どのように考えどういう順序で最適化を導入し、
- 最終的に10年以上前の記録を更新するという結果に至るまでの経過
と、その過程での心境の変化について書こうと思います。*3
最適化導入前の運指
右上が薬指の担当なこと以外は割と標準運指に近いんですが、
- o が右手中指なこと
- c が左手人差し指なこと
あたりが標準運指との大きな違いだと思います。*4
この差分によって、従来の最適化が不要になった部分もあり、逆に最適化が必要になった部分もありました。 とりあえず言えることは「普段の運指によって、覚える最適化の優先度も方法も変わり得る」ということです。
本題 ...の導入
なぜ最適化を取り入れてこなかったのか
私は15年以上完全固定運指でタイピングを続けていました。 また文字単位の最適化についても、zi, hu, cacuco, xn のいずれも導入していませんでした。 理由はいくつかありますが、
- 英文入力が主戦場であったこと
- 良く最適化の筆頭としてあげられる hurahura, burabura などの繰り返し文字列は英文には存在せず、個別文字列への最適化は過剰に思えた
- 英文では子音連続があるため和文と比べて文字の組み合わせのパターンが多く、最適化の効果は薄いように思えた
- (cacucoなどについては) ローマ字読みだったため、見えている文字と違う文字を入力することに抵抗が大きかった
あたりが主な理由でした。
じゃあなぜ今さら最適化を導入するに至ったのか
端的に言うとRTC2017出場にあたって素の自分では勝負にならないのが明らかだったからです。 予選の e-typing は初速の速い私に有利な種目だったため間違って通過してしまったものの、 TWR 総合 ZH↑ の猛者がゴロゴロしている中、全盛期の常用ですら ZH を達成していない私は明らかに場違いであり、 辞退せずに出場枠を一つ潰すからには鈍りきった実力のままで出るのは失礼である、 が純粋な指の速度では当時の記録を上回れるはずがない、 どうせ引退済の身なら再起不能になる覚悟で最適化を試してみよう、くらいの気持ちで導入を決意しました。
もう一つの理由は、予選で俺さんが使っているのを見て知った TypeLighter でワード別練習をしてみたところ、 体感ではそこまで遅いと感じていなかった文字列が話にならないほど遅かったことを認識したからです。*6 RTC2017 に向けての練習では時間が限られていたのもあり、それらのワードに絞って効果的に使えそうな最適化を集中的に練習することにしました。
結果的には付け焼刃の練習ではどの道勝負にならなかったのですが、 その過程で体力的な全盛期には達成できなかった25秒台を TWR 常用で、 1年遅れて TWE 常用でも達成できたことは感慨深く、十分な成果と言えるでしょう。
本題
...を書こうと思ったんですが、導入が思ったより長くなったので分けます... 次回、RTC2017編。
*1:というか去年もそう思ったんですが、RTC後は急速にモチベがなくなったので、今年は二の轍を踏まないようにこのタイミングで書き起こしておこうと思います。
*2:特にパソ活ラボさんの記事が異常に分かりやすくまとまっていると思います。
*3:テルさんの運指スタイルの分類を引用すると、A → D への転向を行った、ということになります。
*4:本格的にタイピングを始める際に標準運指で覚え直したはずなので何故こうなったのかよく分からないですが...
*5:t7 とか n4 とか l0 とかも導入し始めたので完全ではないです。というか最適化という概念が浸透した時点で表で色分けするのはもう無理があるんだと思います。
*6:具体的には、本選を本気で戦うには 30 ワードのアベレージで 950kpm くらいは欲しいところなのに、後半パートだけでも何回打っても 800kpm に届かないワードがある、くらいのレベルの話。